2008年1月7日

『悪魔のささやき』加賀乙彦

悪魔のささやき (集英社新書)悪魔のささやき (集英社新書)
加賀 乙彦

集英社 2006-08-12
売り上げランキング : 144292

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


犯罪・自殺など、一線を超えた人間の背中を押したものは、多くの場合、明確な動機でも、はたまた特別な人間の特異な属性でもない。
それは誰にでも働きうる、「悪魔のささやき」としか表現しようの無い、何かである。
精神科医・心理学者・小説家の著者が、以上のようなことをつらつらと書き、最後に「じゃあどうしたら」の答えも用意してはります。

しかし、「悪魔のささやき」の専門的な分析みたいなのはありません。
また、いかにもありがちな、「知識人」が語る「現代社会への警鐘」みたいなのもふんだんに含まれており、ちょっと閉口しました。

松本智津夫との接見、著者自身が自殺を考えた話など、具体的なエピソードは興味深かった。

0 件のコメント: