2008年1月15日

『誰のために』 石光真清

誰のために―石光真清の手記 4 (中公文庫 (い16-4))誰のために―石光真清の手記 4 (中公文庫 (い16-4))
石光 真清

中央公論新社 1979-01
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「石光真清の手記」シリーズの最終巻、らしい・・・。
なぜ、俺は最終巻から読んでしまったんだ!

石光真清は、陸軍の軍人、大陸浪人。
彼が残した手記を、長男の石光真人がまとめたのが、「城下の人」「曠野の花」「望郷の歌」「誰のために」の四部作。

「誰のために」は、第一次大戦からシベリア出兵終了までの時期。
満州で貿易会社を経営していた石光は、ロシア革命が勃発すると、シベリアでの諜報活動と邦人保護を命じられる。
緊迫する事態と、定見のない上層部に振り回され、心ならずも反革命派の盾となり、日本人義勇軍を率いて赤軍と戦うことに。
あまりにも場当たり的なシベリア出兵のあり方について司令官と衝突、任務を辞する。
その後は、事業の失敗、妻の病、母の死・・・。

真っ直ぐな人が、どうしようもない大きなものに振り回され、引きずり回されながら、あがき続ける、そんな物語。


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